会誌-「サークル水月会誌 第10回」


 ウルクの戦い以後のナヴァル邑の様子(候補)

【剣山 翔】   


邑宰:ルイロ・ヴァクシー(男/42)
 東邑同盟・黒竜旗軍に賛成している。だが、やっぱり実権はないので協力を積極的には行えない。ターヌ邑の主導は正しいと思っている。
「邑宰丞め、儂をないがしろにしおって! だが……やはり逆らえぬ。力がない自分が悔しいわい」
 妻がいる、息子が二人。長男は利発なので期待している。

邑宰丞:カデル・シェーウィン(男/38)
 東邑同盟には賛成している。だが、あんなに活躍したにもかかわらず黒竜旗軍には疑問の視線で見ている。実権は彼のもの。ターヌ邑の主導は正しいと思っている。ここでは邑宰と一致。
「ナヴァルは俺のものだ。ナーラダがどうなろうが関係ない、今が平和なら何でもいいのだ。だが、黒竜旗軍は何なのだ? 失業者救済措置か? だが、奴らは我が邑にとっては邪魔じゃな。なんとかせぬと…」
 カデル家はルイロ家の譜代。妻はいるが女癖が悪いため仲が悪い。子供は二人と隠し子が一人(いいのか?)。

庫吏長:シジェス・マージ(男/36)
 辛勝する能力しかないと見たため東邑同盟・黒竜旗軍への反対の意志を強めている。密かにナーラダ家に心を寄せている。邑宰丞とは対立状態。
「邑宰も邑宰丞も何を考えておるのだ? 東邑同盟も黒竜旗軍も所詮は専守防衛。ナーラダを一統してこそ民のためになるのだ! 正統なるナーラダ王家こそが救世主、我らナヴァルは東邑同盟を捨ててナーラダに与するべきだ!」
 シジェス家としては初めての吏長位入り。妻有り、子供は三人。長男はウォウルに留学中(東邑同盟成立前に出発している)。

水吏長:リイロ・ミーシィ(男/35)
 邑宰家の分家。昔、治水を命じられた邑宰の弟が失敗したため殺されそうになるが兄の邑宰の裁量で一族を追われるに留まる。そのためリイロ家を創始。失敗した邑宰の弟は創始した後に心労で死亡。その子供が治水を命じられた。その子供は必死に治水を行ったので成功している(現在の堤防の基礎がそれである)。この人は邑宰と考えは一緒。邑宰丞とは表面上対立していない。
「邑宰、我が先祖の恩を返すはここだ。邑宰丞、見ておれよ!」
 水吏のリイロ家と言われるほど水吏長を独占している家である。大過無いが大功もない。妻有り、子供は二人。長女は兵吏丞にあこがれている。

外吏長:ハイス・レイディス(男/29)
 先祖は山賊。辛勝する能力しかないと見たのか東邑同盟・黒竜旗軍への反対の意志を強めている。負けたとはいえスィスニアこそがナーラダの英雄なりと考えている。邑宰丞・庫吏長とは対立している。
「スィスニアの英雄ナグモ・リューン様こそがナーラダを一統するのだ。ウルクの戦いの敗北は東邑同盟や黒竜旗軍の『窮鼠、猫を噛む』にやられたのだ。ナーラダを一統するのはスィスニア、東邑同盟も黒竜旗軍もナーラダ家も姉妹王国もこれ以上はスィスニアには勝てぬわ!」
 先代の邑宰が彼の父を外吏長に抜擢している。だが、先代の邑宰はあまり頭がいいとは言い難い。彼も外吏長としてはお飾り状態。だが、軍事に関しては詳しく、情勢判断に優れているので解任されない。妻有り、子供は一人と妻の中に一人。

兵吏長:ミェラナ・イリハーム(男/34)
 辛勝したのだが東邑同盟は好意的ではなく、黒竜旗軍は賛成している。兵士には絶大な人気がある。
「これで証明された、東邑同盟の兵士などこんなものだ。ウルクの戦いで功績を挙げたのは黒竜旗軍のみだ。ナヴァルとしては黒竜旗軍を全面援助するべきだ!」
 ナヴァルの軍人と言ったらミェラナ家である。そう言うわけで兵吏長である。だが、ただ戦いたいだけなので彼を大将にして攻め込むと八割方は死んでしまうだろう。猪突猛進の将軍だ。妻有り、子供はなんと六人。

兵吏丞:トラーウ・ヘルレーネ(女/28)
 兵吏長が急進化してきたのでその影響は消え去っている。彼女の指揮できる軍団は軍内では唯一中立を保っている。結構優秀らしいがこんな所にいるので世間に伝わっていない。
「他の人たちは主導権争いをしてるみたいだけど、ナヴァルは誰が守るの? 私はナヴァルの治安を守る」
 治安維持などは彼女のほんの一部の才能に過ぎない。彼女が全軍を指揮すればウルクの戦いでのナヴァル軍大敗はなかったと思えるほどの能力がある。だが、若さとミェラナ家という存在がそうさせてはいない。彼女の配下の軍団の結束力は岩より硬い。夫無し、妹が二人いる。

法吏長:ウィルキール・ノルド(男/32)
 厳格な法吏長。派閥が表面化したことに立腹している。何かあれば邑宰丞を筆頭とした閣僚を解任させようと企んでいる。さらに何か大きな計画を考えているようだが…?
「法こそすべてなり! 法に逆らうものは我が手勢の餌食となれ! ふふふ…」
 ウィルキール家は法律家としてナヴァルに名高い。だが、このノルド君は腹黒い。邑宰の地位でも狙っているとしか考えられない。妻有り、子供は二人。

史吏長:カンバーハン・ジュヨウ(男/33)
 派閥抗争や法吏長の計画を無視している自由気ままな史吏長。いつも部屋に籠もって史書などの書物を読んでいる。
「カレリア・ロアンの歴史小説は面白い。新刊が読みたいぞ」
 父親リュゲンの歴史好きの性分を受け継いだ男。政治に関しては一切口を出さないことも父譲り。だが、研究は手がけない。妻有り、子供一人。

回吏長:ウェーダ・リアノーノス(女/24)
 迫られた為なのか邑宰丞に賛成しているようだが、ターヌ主導反対、リュシー主導こそ正しいといった対立点がある。それでも迫られる。それが不満。
「あの色ぼけじじい…絶対許せないわ! しかもターヌ邑主導が正しい? 主導は竜老会の最後の議長の子孫が邑宰のリュシー邑が主導こそ正しいのよ!」
 ナヴァル一の美しき女性。だから邑宰丞に目を付けられて迫られている。そんな彼女は雑事で忙しい。父の後継者として回吏長を務めている。恋の話なんて聞かない。夫無し、兄一人、弟一人。ヘルレーネとは仲がいいようだ(兄は兵吏丞配下の武官)。


 現在の派閥一覧
東邑同盟について
 賛成:ターヌ邑主導:邑宰・邑宰丞・水吏長
 賛成:リュシー邑主導:回吏長
 中立:兵吏丞・法吏長・史吏長
 反対:庫吏長・外吏長・兵吏長
黒竜旗軍について
 賛成:邑宰・水吏長・兵吏長・回吏長
 中立:兵吏丞・法吏長・史吏長
 反対:邑宰丞・庫吏長・外吏長

邑宰派:邑宰・水吏長・水部の上層部
 ターヌ邑主導の東邑同盟に参加し、黒竜旗軍に援助を行う。
 指揮は水吏長が執っている。
  現在の目標:邑宰丞の追放
邑宰丞派:邑宰丞・他の部の参加者
 ターヌ邑主導の東邑同盟には参加するが、黒竜旗軍には援助しない。
 また、東邑同盟が危機に陥ったら捨てることも辞さない。
  現在の目標:反対者の一掃
庫吏長派:庫吏長・庫部の上層部
 東邑同盟を離脱し、ウォウルに与する。ウォウルの命令であるならば黒竜旗軍の
 討伐、ターヌ邑宰やリュシー邑宰の暗殺も辞さない。
  現在の目標:邑宰丞の追放と邑宰への説得
外吏長派:外吏長・外部の上層部
 東邑同盟を離脱し、スィスニアに与する。スィスニアが望めば軍の派兵、
 献上品の進呈も辞さない。ちなみに、邑宰がスィスニア出身の人物になることも
 辞さない不忠者の集まりでもある。
  現在の目標:スィスニアとの内通
兵吏長派:兵吏長・兵吏丞と一部の邑兵尉や邑兵尉丞を除く兵部の上層部
 東邑同盟とは適当に付き合っていくが、黒竜旗軍にはナヴァルをあげて協力する。
 いかなる外敵にも黒竜旗軍が抗す限りは共同して抗し続ける。
  現在の目標:黒竜旗軍反対者の一掃
回吏長派:回吏長・回部の上層部
 ターヌ邑を打倒し、リュシー邑主導の東邑同盟を結成させる。
 黒竜旗軍にも援助を惜しまない。
 ターヌ邑を打倒するためにはいかなる手段をも辞さない。
  現在の目標:邑宰丞の追放か暗殺
中立1:兵吏丞とその仲間たち
 一切派閥抗争には参加せず、ナヴァルを防衛する。治安維持も行う。
  現在の目標:ナヴァルの治安維持
中立2:法吏長と法部上層部
 中立の様子を見せているが、法を使って他の官吏を追い落とそうとしている。
 考えようによっては彼らも不忠者。
  現在の目標:他の官吏を法を行使して追い落とす
中立3:史吏長と史部上層部
 派閥抗争には一切関わらない。兵吏丞の行動には好意的である。
現在の目標:史書の購読


 ナヴァル邑内・邑民の様子

農民:洪水を起こしやすいナヴァル川に苦しんでいる。だが、水吏長には不満がない(堤防を作るなどの対抗策を講じている。だが、講じた場所以外で洪水が起こるのはナヴァルの常識である)。だが、庫吏長に対する不満がある(農業を奨励しないので)。
工人:邑宰丞に対する不満が少々。他の邑に比べると税金が重い。
商人:ナヴァル自体に不満がある。ともかく税金が高い。一部には商人追放のためではないかという勘ぐりもある。行商人は儲かっているようだ。
住民:人頭税が高い。生活は苦しい。だが、治安がいいので文句は言えない(夜鍵をかけずに寝てしまっても泥棒が入る確率は他の邑に比べてかなり低い)。

特産物は藍しかないため、ナヴァルの前途は暗い。早く他の物資を開拓しなくてはならない。




                          【ほなサイババ】


 さて、今回の会誌にあった不完全ザラス用語集を見て、ふと「三国志Y事典」(言わずと知れた潟Rーエー刊)を思い出してしまいました。そこで、ギャグを一つ。

<は行>

 バルス建邑@紹介状
  @バルスの再来を目指した妖人ヴィーシア=アプシーズがユディト邑邑宰家のティン・セフィル知り合ってシュナフを訪れた。そこで、トゥー・ラスカと出会い、紹介状を手に入れる。バルス建邑の第一歩となる。A歴史イベント。シュナフに在野としてヴィーシア=アプシーズがいれば400年風の月に発生する。ヴィーシア=アプシーズが歌い、トゥー・ラスカが紹介状を差  し出す。条件は比較的簡単だ。

 バルス建邑Aバルスの絶望
  @トゥルニアにたどり着いたヴィーシア=アプシーズ一行は紹介状によって音楽祭に参加、そこでバルスの復活を呼びかける。その後、トゥルニアの議長によって旧バルスの位置を知る。だが、そこに行って見たものは塩樹の林であった。A歴史イベント。バルス建邑@が発生していて、ヴィーシア=アプシーズがまだ在野であれば、400年空の月に発生する。内容は@の通り。Bバルス建邑を邪魔したければヴィーシア=アプシーズを風の月に登用しておこう。

バルス建邑B選定
  @旧バルスでの建邑を諦めたヴィーシア=アプシーズは、人材や労働者となりうる人物を集めつつ、そこよりも北に位置するリュシー近辺に新バルスを建邑する事にする。A歴史イベント。バルス建邑Aが発生していて、ヴィーシア=アプシーズが在野であれば、400年地の月に発生する。内容は至極簡単、バルスの位置はリュシー近辺に選定され、建邑が始まる。Bこれに歴史イベント「ヴェルーダ大いなる災い」が発生していれば、その選定場所の人口が15,000増える。C何度も言うようだが、バルス建邑を邪魔したいならばヴィーシア=アプシーズを登用すべし。しかし、前回よりも登用は難しくなっているので注意が必要。Dちなみに、建邑が始まった時点でヴィーシア=アプシーズは君主となる。

バルス建邑C亡命
  @バルスの建邑に着手したヴィーシア=アプシーズであったが、資金、食糧、医療品などが徐々に不足してきた。そこで、外吏長に就任したサーズ・ロアの手引きにより、競争に敗北した商人フェルノ・クーレーンに援助を乞う。フェルノ・クーレーンはその要請に従って、長年拠点にしたアヴィーナを放棄してバルスに亡命するのであった。A歴史イベント。バルスの位置が選定されていて、外吏長にサーズ・ロアが存在し、庫吏長が存在しない。そして、アヴィーナに商人としてフェルノ・クーレーンが存在し、歴史イベント「東精会成立@」が発生していれば発生する。ちなみに年月による制限はない。フェルノ・クーレーンがバルスへ亡命してバルスの資金、食糧などが大幅に増える。B別に発生させなくても話は続く。だが、発生させた方が建邑は早く終わる。

バルス建邑D完成
  @400年地の月から着工したバルスは、紆余曲折を経てようやく完成の時  を迎える。建設にはなんと11年を要したが、無事に芸術の都としてその姿を現した。やがてヴィーシア=アプシーズが病で没するまで、このバルスは繁栄していくのであった。A歴史イベント。バルスの位置が選定されていて、ヴィーシア=アプシーズがバルスの邑宰か君主であれば415年空の月に完成する。バルス建邑Cが発生していれば、411年水の月に完成する。バルスが中邑として成立して、芸術の都となる。Bこれでバルス建邑の歴史イベントは終わり。ここまで頑張った人、ご苦労様でした。

 長い長いギャグに付き合っていただき光栄にございます。えっ? 長いから読み飛ばしちゃった? 読んでくださいよぉ……(涙)。そうだ、最後のバルスの完成年月ですが、総まとめ本を参照して決めたものです。「5、6年先」と書いてありますが、芸術が期限どおり終わるわけがありません。街壁を作っていたところに、さすらいの彫刻家が現れて「ここはこうした方がいい」と言われれば、作り直すほかありません。現に、銅雀台も1年で完成であったのだが、曹植の注文によって2年に伸びています。建物でも注文を付ければ1年も余計にかかるわけですから、街一つとなれば1年どころの話ではありますまい。よって、11年としてみました。まぁ、ギャグに注釈してもしょうがないのですが……。

【剣山 翔】   


前回の会誌では、特に「七星」と「グレイス」の時代のお話が印象的でした。ザラスの世界は、永く広大に続いていっているのですね。「グレイス」なんて感慨深くなってしまいました。やはり現代社会とかサイバーパンクの時代になるのでしょうか。価値観などは、現代社会と大きく違ってきそうですが。(術法というものがありますし・・。)
トラックに乗っているメール人とかパソコンに向かうナーラダ人なんてちょっと想像できないかも・・。どんな世界観になっているか気になります。可能ならぜひ拝見してみたいです。

【高砂キカ】   



従獣&神王様のイメージを、少しですが追加してみました。

インダラの従獣=羽根持つ大蛇。天と地、光と闇の両翼のヴリトラと呼びます。翼で天を貫き、蛇身で地底を駆けるという魔物。
プリティヴィーの従獣=疣だらけで暗い色の蟇。大きな蟇の上に乗っている神王の像があります。個人的イメージでは、プリティヴィーは痘痕だらけの顔をした女性と、身体の殆どを黴びなどの菌で覆われた裸体の女性の二つの面(美人なのですが)を持つ神です。口調は「◎◎かえ?」とか「◎◎なのじゃ」とかの姫君の口調で。

【高砂キカ】   


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