会誌-「ザラスMCPG 諸英伝」

■ ザラスに関する基礎知識

・「ザラス」とは?

 「ザラス」とは、舞台となる異世界のことです。異世界の言葉で「世界」をさす語なのです。
 ザラスは大別して神界、星界、人界の3つの世界に分けられます。このうち、「諸英伝」の中での主な舞台となっているのは人界のセルフィアー島です。
 3つの世界はそれぞれ次元が異なっており、通常、互いに往来することはできませんが、特に神界と人界は様々な形で密接に影響し合っています。


・ザラス──セルフィアーの歴史

 ゲームの開始は独立暦400年ですが、この年までに、歴史がどのような展開をしているのかを、簡単に述べておきましょう。
 太古の昔、世界には光と闇だけがありました。ある時、光と闇の中から、1本の木が誕生しました。世界樹という名のその木は、神王と妖人という2種の古代種族を生み出しました。
 神王と妖人は、光と闇から発生した気を7種類に分化し、現在世界にある彼ら以外のあらゆるものを創り出しました。世界、次元、物体、生命……。そして彼らすべての力を融合させて、自分たちに似た、しかし定命の知的生命体、人間を創り出し、人界に送ったのです。
 最初の人間は、言霊人と呼ばれます。彼らは言霊を用いて気を操り、糧とする能力をもっていました。そしてまだ生物の住まう環境が整っていなかった人界にあって、強靭に生き抜き、文明をつくりだしました。
 環境が整い、気を直接取り込まなくても生きていけるような環境になった人界に、神王たちは今度は人間を創り出しました。彼らは言霊人のような能力は持たず、動植物を食しなければ生きられませんが、繁殖力が強く、適応力があります。人間は瞬く間に人界全土へと根を下ろしていきました。

 人間を創った後、神王たちは二派に分かれて争いを始めました。その中で人界も舞台となり、神々は自ら人界に降ったり、自分の手足となる新しい種族を創り出して戦わせました。その熾烈な争いは約700年前、神王暦2000年に「永遠の終結」という条約によって終止符が打たれ、人界は言霊人の王朝「帝政チェリア朝」の手にゆだねられました。
 チェリア朝による統治に反発したセルフィアーの人々は、武器を取って立ち上がり、現在から400年前の神王暦2301年に、言霊人を島から駆逐することに成功しました。
 セルフィアー人はこの年を独立暦元年とし、共に戦った5部族の神人を総称して「五種の民」と呼ぶようになりました。また、大陸に逃げた言霊人の再度の侵攻を防ぐため、海には術法による潮流の結界が張られることになりました。

 それから400年間、セルフィアーでは大きな戦争もなく、比較的平和な暮らしが営まれてきました。しかし6年前、セルフィアーの中央の城市・カノールを支配していたキーサ王国が周辺の数城を併合したことから、他の4部族でもそれぞれ部族内の統一を図ろうとする動きが活発になり、現在、セルフィアーは再び戦乱の時代を迎えようとしています。


・セルフィアーの種族

 セルフィアーに存在する人間型種族は以下の通りです。


人間[ナルス]
 いわゆる普通の人間です。すべての神々の力を均等に受けて創造された、最も平均的な属性をもつ種族で、生殖と発展を司るとされています。種族的にはこれといって長所も短所もなく、その柔軟性が有利に働いてか、ザラス全土では人口の圧倒的多数を占めています。
 大別すると東方系と西方系の2系統に分けられます。現実世界におきかえると、東方系は欧米人や西アジア人のような容貌、西方系は中国人や日本人など東アジア人の容貌と考えてください。

神人[ホルス]
 神人は神族の一種で、人界に住み人間に近い体型をしている者をさします。
 ある特定の神王、またはその配下の神将の力を使って創造されたものと、創造されたのではなく人間に力を分け与えて進化させたものがありますが、どちらも同じく神人と呼びます。前者の神人は、力を授けた神のことを祖神と呼び、自身のことを祖神の末裔であると自覚しています。後者の神人は、力を授けた神のことを宗神と呼び、自身のことを宗神の奉仕者であると自覚しています。
 祖神や宗神の違いにより多くの部族が存在します。この場合の部族とは、種族と同等のものとして扱います。部族により属性や容姿が大きく異なります。
 神人の中には、背に翼があるなど、異形の者も存在しますが、セルフィアーにいる限り、そのような者にお目にかかることはまずないでしょう。セルフィアーには5部族の神人がいますが、どれも外形は全く人間と同じです。
 5部族の神人をまとめて「五種の民」と呼び、この呼称はひいてはセルフィアーに住むすべての人のことをも表します。

妖人[エルフ]
 妖人とは、そもそもザラス世界の根源たる世界樹から生まれた古代種族であり、神王と対をなす存在です。たった2人の例外を除いては、星界に閉じこもっており、その実態は全く謎に包まれています。こちらの妖人は、古代の妖人と呼ばれます。
 星界において生まれた妖人を、古代の妖人と区別して後世妖人と呼びます。彼らのうちの何割かは、人界に降った古代の妖人を追って人界にやってきています。妖人には生殖能力はありませんので、人界で生まれた妖人などというものは、ふつう存在しません。古代の妖人は、キャラクターにはできません。キャラクターになるのは後世妖人の方ということになります。
 妖人の外見的な特徴は、妖突の耳です。耳のついている位置は人間と同じなのですが、形は細長く伸び、先がとがっています。


 このうち神人には、5つの部族があります。

ナーラダ族
 ナーラダ族は、御竜神ナーガの神将・黒竜ナンダを祖神とする部族で、水を司るとされています。水と火の属性が強く、体質が気候に最も合っているためか、人口は全史を通じて最多です。
 一般に、良く言えば豪気、悪く言えば直情径行な性格で、決断が早いかわりに後のことを顧みないところがあります。
 髪の色は漆黒、瞳の色は翡翠石、肌の色は竜卵色をしています。
 平均寿命は60歳程度です。

ツァン族
 ツァン族は、闘神アシュラの神将・神鷹ツァーラを祖神とする部族で、狩と戦を司るとされています。火と空の属性が強いのが特徴です。
 一般に、爽快で明朗快活な性格で、あっさりしているかわりに面倒なことや束縛されることを嫌う傾向があります。
 髪の色は土色、瞳の色は琥珀色、肌の色は淡い褐色をしています。
 平均寿命は60歳程度です。

トゥー族
 トゥー族は、狩漁神クリシュナの神将・銀狼トゥルクを祖神とする部族で、狩りと漁と人を守護することを司るとされています。人と水の属性が強いのが特徴です。
 一般に、良く言えば穏和で繊細、悪く言えば優柔不断な性格で、芸術的な感性が五種の民の中で最も鋭いといわれています。
 髪の色は白銀、瞳の色は青紫色、肌の色は象牙色をしています。
 平均寿命は60歳程度です。

シャル族
 シャル族は、智謀神マンジュスーリーの神将・神狐シャルを祖神とする部族で、知識と策謀を司るとされています。天と風の属性が強いのが特徴です。
 大陸で創造されたものが、のちにセルフィアーに移住してきたといわれています。
 一般に、良く言えば冷静怜悧で沈着、悪く言えば計算高い性格で、感情よりも理性を大事にしています。
 髪の色は栗色、瞳の色は真紅色、肌の色は小麦色をしています。
 平均寿命は55歳程度です。

メール族
 メール族は、厨房天神マハーカーラを宗神とする部族です。火と地の属性が強いのが特徴です。マハーカーラは、人界に降臨し、メール湾の中の火山島・メール山にその身を変えています。メール族は、メール山を守るための部族なのです。
 一般に、豪胆ですが朴訥で頑固な性格で、一度思いこんだらなかなか考えを変えない、諦めないというところがあります。猛き火山の性を有すると称され、戦士としての強さは五種の民の中でも冠絶しています。また、酒好きな人物が多いことも知られています。
 髪の色は丹朱、瞳の色は黒曜石、肌の色は明るい褐色をしています。
 平均寿命は60歳程度です。


 また、セルフィアーの妖人は特殊な存在です。

アプシーズ=エルフ
 アプシーズ=エルフは、古代の妖人であるティターニアとメルリーラの姉妹が人界に降臨したことから発生しました。二人は、セルフィアー南東部のアプサラス湿原に自らの力を注ぎ込み、かの地を薬草の宝庫としました。二人はそのままセルフィアーに住みつき、後世妖人たちが次々と彼女らを慕って人界に降り、一つの部族となったのです。彼らの聖地の名をアプシーズといい、それがそのまま部族名となっています。
 アプシーズ=エルフは、他地の妖人と幾つかの点で異なります。
 まず、彼らは自身をティターニアとメルリーラの子孫であるかのように認識しています。ですから存在意識としては、妖人というよりも神人に近いと言えるでしょう。二人を模倣して医師や薬師を目指す人がほとんどであることから、医薬を司る部族だといわれています。
 次に、地と天の属性が強くなっています。それに対応して、髪の色は黄金色、瞳の色は若草色、肌の色は籐黄色となっています。
 アプシーズ=エルフに限り、人界で生まれた妖人も存在します。といっても、生殖能力をもっているわけではありません。父親と母親の髪を用いて、子供をつくる術が存在するのです。こちらの方も、能力的なことは後世妖人と同じです。
 性格は、一般に、呑気で諧謔好きな人物が多いと言われています。
 平均寿命は、後世妖人なら1000歳程度です。寿命が長いかわりに成長も遅いので、外見年齢は実年齢を10で割った程度と考えてください。


ナルス
 西方系の人間です。
 髪の色は黒〜茶、瞳の色も同じで、肌は雪のように白い者からやや褐色がかった者までさまざまです。属性は七要素がほぼ均等になっています。
 人間の寿命はふつう50歳程度です。


・風俗習慣

 初期設定では中国の春秋戦国時代初期ごろだったのですが今や全く別物ですね。
 シャル族の服装は古代中国っぽいやつ。ツァンとトゥーは寒い地方に住んでいるのでそういう服。ナーラダとメールは比較的暖かいところに住んでいるのでそれほど布地を使わない服で、かわりにマントをはおる(私の趣味です)。
 髪は霊力の宿るところであるので、短く切らない。髪を短く切ると罪人のしるしである、というあたりはかなり中国を意識してます。


・組織

統治組織
 広い地域を支配する国はなく、都市国家「邑」ごとの統治が基本です。(したがって他地域の人々との交流も盛んではありませんでした)。だいたい千戸邑以上になると邑宰──領主のようなもの──が立って邑を統治しています。


 邑を超えて広範に活動する組織です。

蜘蛛会
 ナルスの勢力です。情報の収集と分析に関してはどの組織にも勝り、全土に情報網を持ち、その情報を売っています。本来は商人たちの互助会的組織です。

星薬会
 アプシーズ=エルフを中核とした勢力です。医薬に関することのすべてを司っています。

竜老会
 ナーラダ族の長老会で、独立戦争後は絶大な勢力をもって邑をまとめていましたが、今は形骸化しています。


・思想

 思想は各神王の神殿が説くものです。セルフィアーでは闘神アシュラ神王の神殿の勢力が強くなっています。


・七要素

 七要素とは、ザラス世界に存在するすべてのものを形成する七種の気
(エネルギー)です。



七要素についてはこちら




暦


・術法

 魔法ではなくセルフィアーでは「術法」と言う。
 セルフィアーの住人が使える術法には次のようなものがある。

[神性術法]
神官が使う。神語を用いて神に祈りを捧げ、神王から配送される力を受け取り、それを術の形にして利用する。

[宝器術法]
創師が使う。施術宝器(マジックアイテム)の製作・補修・破壊の術が使える。
刀剣槍戟や鎧甲など武具の製作の他、日常品や医療器具(ただし星薬会のみ)の製作も行う。

[医薬術法]
医師・薬師が使う。医師術法は直接患者の怪我や病気を治す。薬師術法は薬草に働きかけ霊薬をつくる。原理的には神性術法と同じだが、祈る対象はティターニア・メルリーラ姉妹である。

[気功術法]
自分の霊力のみを頼りに周囲の気を取り込んで放つ。素質が必要。

[精霊術法]
鬼=気、すなわち七要素が形なした存在「精霊」を呼び出して操ったり、自分に融合させて力を借りる。

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